SELF LINER NOTES

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text by daisuke

 01. a film 〜prologue〜

1曲目を飾るこの曲は映画の序章の様に静かに本編へと導く役割を果たしている。このアルバム自体、ショートフィルムを集めた1本のオムニバス映画にみたてて制作したので、タイトルもそのまんまです。実は初めてギターで作った曲で、バックに流れる映写機のような音はyukiによるサンプリング音源を使用。yukoのコーラスとギターはMスタにて1発録り。  2004/08


 02. Air Glide

ハイティーンの頃好んで聞いてたスウェディッシュポップな感じを取り入れたくてトランペットや木琴、エレアコ、トーンホイールを使用。このアルバムの中では一番BPMの速い曲。アレンジで気を遣ったのはとにかく疾走感を表現すること。詞のイメージは自転車での逃避行。
わりと早く詞も曲もアレンジも出来上がった。間奏に入ってるSEは当初より分かりにくくなってしまった。歌入れ時yukoにキーの高さとブレスで困らせた一曲。  2001/03


 03. Bubble Balloon

この頃もトーンホイールにハマっててアレンジの中でも重要な音色の一つとしてフューチャーされている。バブルのSEやエンディングのノイズのフィードバックもイメージにバッチリ合った。これは曲先でギターレス。詞はリクルート活動中電車に揺られながら車窓から外の景色を眺めてた時に浮かんだ。  2000/03


 04. cloud cuckoo land

FiLMを結成してから記念すべき一発目の曲。クレジットにはyukiとの共作ってことになってるけど、元ネタはyukiのデモ。FiLMを結成した夜にFスタでyukiにデモを聞かせてもらってそれにメロをつけた感じ。基本となるアレンジはその日のうちに出来上がって、中でもストリングスのアレンジはまさに降りてきた感じで自分でも上手くいき過ぎて怖いくらいだった。
アルバムの中で一番ミックスダウンに時間のかかった曲。何パターン作ったか覚えてないくらい。トラック数も一番多いと思う。曲の半分程を占めてるエンディングも感動的になった。
曲の雰囲気はyukiの好きなoasis風ってとこか。詞は言葉数が少ない分まとめるのに苦労した。タイトルの意味は辞書を引いてみて下さい。  2000/11


 05. Deepest BLUE

インタールード的なインスト。これもデモはyukiでアレンジしていく過程で全然違う顔になった。デモではギターがかなり聞こえてたけど最終的にはほとんど聞こえなくなってしまった。イントロとアウトロに入ってる音は携帯電話の発信音をサンプリングして加工したもの。全体的にかかってる深いリバーブが作り出すうねりは少しダブを意識してみた。
本格的なインストをつくったのは初めてだったので曲の構成とか探りながらだったけど、色々と実験的な作業を行い単純に二人でオーバーダビングを楽しんでた気がする。イメージとしては深海の深みにゆっくりと沈んでいく感じ。   2003/?


 06. Mellow Soda

これはボサノヴァを意識して書いた曲。当時よくボサのコンピとか聞いてた影響だと思われる。曲のテーマはローファイ。イントロ・アウトロのノイズはラジオから流れてきた、或いはLPで聞いてる感を出そうとしたもの。実はアナログのMTRでつくったデモをそのままオケで使用している。ループを使ったりして少しミニマルな要素も加えてたりもする。詞はそのまんま夏の光景(幻影)なんだけど、自分の中では一番上手くまとまってる気がする。アルバムの中では一番古い曲。  1999/07


 07. chime

自分にとってはとても意味のある1曲。初めて特定の”誰か“に向けて書いた曲で初めて100%フィクションじゃない詞を書いた曲。アルバムの中では最後に作ったからアレンジも完成度が高いと思う。当初の予定ではアウトロにFiLM3人が通った中学校のチャイムの音をサンプリングして入れる予定だったけど音質に問題があって断念したのが心残りになってしまった。
サビのコーラスはyukoだけどレコーディングではトライしててそのままお蔵入りに。  2004/05


 08. fall

トラックはyukoの歌と自宅のピアノで弾いたバッキングとyukiによる波の音のSEのみという構成。レコーディングはMスタにて1発録り。曲は鼻歌でつくった。とてもシンプルで短い曲だけど雰囲気は出せたかなと思う。
因みにタイトルの意味は間違っても「秋」ではなく色んな意味での「終わり」。  1999/08


 09. a film 〜epilogue〜

このアルバムのエンドロールとしての1曲。この曲は元々20世紀の最後につくる曲として書いたものでFiLM用ではなかった。yukiに勧められたってのとバックのサンプリングの音の長さにピッタリだったので使うことに。20世紀を締めくくる為に書いた曲がアルバムを締めくくる曲となった。yukoにはメロをつけて歌いたいって言われたけど却下してハミングに。  2000/12







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